ダイバーシティー&インクルージョン ~女性管理職の採用ニーズの高まりと、課題~

近年多くの企業で度々目にするダイバーシティー&インクルージョンを戦略として取り入れいている企業が多くなってきておりますが、今回はその中でも急速にニーズが高まっている女性採用についてや、一般的な女性転職者の意識や、女性転職者が管理職としてのキャリアを考えたときにどのような懸念を抱くのか、逆に企業側の意識はどうか、といった市場情報と課題も取り入れまとめてみました。

 

まず初めに女性転職者の意識についてです。

株式会社ビズヒッツが転職経験のある30代女性292人を対象に行った調査において、転職の理由と転職先に求める条件には女性ならではとも言える理由が多く見受けられました。
まず、転職理由においては1位に「結婚・出産のため」、6位に「家庭との両立のため」、7位に「育児のステージが変わった」ことが挙げられており、業務内容や人間関係の不満といった一般的な調査にもみられる転職理由に加えて、家庭の事情を挙げる回答が目立ちました。

また、転職先に求める条件についての質問では1位の「勤務時間や休日」に続き「勤務地・通勤時間」「残業」「休みやすさ」など、ワークライフバランスを重視した回答が多くみられました。2021年のAnswersNewsの調査(男女対象)では1位に「給与」、2位に「自身の成長、スキルの習得」、3位に「会社の安定性・将来性」が挙げられており、女性限定で言えば経済的なメリットやスキルアップ、キャリアアップを叶えるための社会人としての上昇志向な転職よりも、プライベートの事情を念頭に、長く働き続けられるかどうかの安定性を重視した傾向が強いと言えます。

 

次に女性転職者の管理職へのチャレンジについてです。

マイナビが2020年に行った調査で60%以上の女性が今の会社で管理職として仕事をしたくない、と考えていることがわかりました。

将来の管理職候補として考えられる現在の20代女性社員は四大卒・正社員採用で入社している割合が上の世代よりも高く、雇用形態・学歴の点で大きな男女差は見受けられません。また、この世代は自己の成長や長期的なキャリア形成への意欲が高い傾向にあります。

しかしながら、このような意欲ある女性が係長や課長級の管理職への昇進のチャンスをつかむタイミングである30代は、一方では結婚や出産といったライフステージの変化を迎える人が多い世代でもあります。昇進によって勤務時間や職責が増すタイミングと、いわゆる「3歳の壁」や「小1の壁」といった家事・育児の負担が増すタイミングが重なることから、両立に困難を感じ退職、もしくは非正規雇用へのシフトを選ぶ女性が一定数いるという結果がありました。

同調査にて今後転職したい、と考える女性社員が挙げる理由として現在の会社で「仕事と家庭を両立できる制度がないため」と答えた割合は男性社員より高く、給与、仕事内容や自身の成長といった要素以上に制度面で現職よりも充実しているかが転職の大きなポイントになっています。

 

続いて女性候補者の管理職への企業側の意識についてです。

外資系企業を多くクライアントに持つエンワールドジャパンが日系・外資系の254社を対象に行ったアンケートでは、政府が掲げていた、「2020年度までに指導的地位に女性が占める割合を30%にする目標」を達成したと答えた企業は2割に留まりました。ただ全体のうち6割の企業は現在の「女性管理職比率の低さを問題と考えている」と回答しており、女性管理職を増やすために経営層の意識の変化が必要と考えている企業が約7割にのぼりました。

また、回答企業の約5割が女性管理職を増やすための継続的な取り組みをすでに行っており、多くの企業でフレックスや時短勤務など制度面での整備を進めている他、約5割の企業で、現在いる女性社員の昇進・昇格に力を入れているとの回答がありました。ただ中途採用に関しても外資系企業を中心に5割弱の企業が積極採用していると回答しており、社内の女性社員の育成・昇進を進めるとともに、他社で同様にキャリアを積んでいる優秀な女性を採用したい考えも強く、転職市場では女性候補者の奪い合いが続いている状況です。

一方でそもそも「女性管理職比率の低さを問題と考えていない」企業も4割に上り、このような企業ではもともとの女性の少なさや文化的背景が理由で管理職を希望する女性がいないと考える回答もあり、このような企業に入社した若手女性社員がその社風から早めの転職を考える可能性は高いと言えます。管理職の採用だけでなく、若手の優秀な女性候補者の採用も長期的な成功戦略になるかもしれません。

このアンケート結果で顕著だったことは、女性活躍に対して積極的な考えがある、問題意識がある、実際に取り組んでいるといったほぼすべての項目において、外資系企業が日系企業を上回っている点がありました。女性候補者の一般的な考えにおいても、女性が活躍できる環境があるのは外資系企業、というイメージは強く、日系企業の女性採用においては、自社がどのくらいこのステレオタイプにあてはまらないかをアピールすることが重要になってきそうです。

 

最後に現状とエージェントとして感じる変化ですが、として、実際に多くの企業では即戦力や、中長期的な管理職、特にトップマネジメント層となるポテンシャルや熱意を持った女の中度採用に真剣に取り組まれております。
また一方で現在社内にいる女性社員の離職を防ぐために柔軟な働き方を実現できる制度や多彩なキャリアの選択肢を用意するなどの対策を行っており、女性人財の売り手市場は続いています。

しかしながら、管理職として活躍をするためには女性だからというだけでなく、スキルや知識、ピープルマネージメントの経験を併せ持つと同時に、キャリアへの情熱も重要であり、今後のキャリアとしてトップマネジメントを目指す女性には、高いモチベーションを維持しながらよりアグレッシブに自身のプラスになるような経験を積んでいくことが求められそうです。

まだまだ、女性管理職への採用は課題も多いですが、ここ数年で私たちエージェントとしても感じている変化としては、女性採用について私たちエージェントとの意見交換を積極的に希望される企業様もかなり増え、実際にその情報を取りいれ採用条件の変更や、面談方法などを変えた企業様も増え、女性候補者の採用に向け企業側の柔軟性も高まってきていると感じております。

 

Source: Biz Hits Apr-May 2021

Source: NRI Mar 2021

Source: マイナビ「転職動向調査」Feb 2020

Source: en world Mar 2021 (n=254)

当社のブログより

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ダイバーシティー&インクルージョン ~女性管理職の採用ニーズの高まりと、課題~

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